かつて白川郷は、平家の落人のかくれやと言われ、高い教養を持った人々が、ここに独自の文化と生活を創造しました。古くから外との交渉の少ない土地柄であったため、村人の心をいやすものは酒以外にはなく、粟・稗の雑穀類で地酒をつくっていたそうです。かなり昔から「どぶろく」が祭礼に用いられていたと思われています。
やがて山の神様に感謝と祈りを捧げる祭礼に欠かせないものとなり、今も受け継がれています。
「どぶろく」はもろみを漉さない濁り酒のことです。かつてはヒエやアワ、現在はお米を材料に、雪深い1月に神社酒造で仕込まれます。
5ヶ所の神社で9月と10月に行われる「どぶろく祭り」は数多くの住民や観光客でいっぱいです。神社内だけでいただくことが許された祭礼用の酒ですので、境内の外には持ち出すことはできません。この日のためだけに少量作られ、造り方も秘密のお酒です。
300円でおちょこを買うと飲み放題に。境内では余興も楽しめます。

朝〜午後2時

どぶろく祭りの朝は早く、午前4時「起こし太鼓」と呼ばれる、笛や太鼓の音で始まります。
朝からお昼にかけて行われる御神幸(神様が御輿に移り集落を巡る)は、氏子たちが剣旗や五色旗を持つ笠をかぶり、裃・紋付羽織袴の出で立ちで練り歩きます。獅子舞、雅楽人、稚児、闘鶏楽、神楽引き等、色とりどりの伝統装束を身につけた長い行列です。

午後2時〜3時

 五色の旗をなびかせて氏子集落を巡る御神幸が終わると御輿は神社にかえります。
 その頃には、広い境内のまわりには、祭りの屋台店が建ちならんで、お祭りの賑わいにつつまれます。

午後3時〜

神社の鳥居の下まで、どぶろくの酒樽がかつぎ出されれ、宮司さんがおはらいをし、厳かに祝詞をとなえます。
大きな酒樽から「きったて」と呼ばれるお酌用の容器にどぶろくが移されると、かっぽう着のおかみさんたちがどぶろくを注いで回ります。
広い境内にはムシロが敷かれ、 集まった人々はどぶろくを飲みかわします。

午後4時〜9時

奉芸殿では三味線や尺八、賑やかな太鼓ばやしに合わせて郷土芸能の「こだいじん」や「春駒踊り」が披露されます。このころになるとお祭りは最高潮。花道をススキなど秋の草で飾って、伝統的な郷土芸能や、村の若者たちによる芝居が深夜まで続けられます。