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「いろいろなジャンル(各国、各料理)の良いところを取り入れた料理を作りたい。基本を大切にしながら、新しいものを取り入れていきたい。」と語るのは、西洋料理部門で“ぎふの味・伝承名人”に認定されている玉腰正人さん。常に探究心を持ち続ける料理人だ。
玉腰名人のたゆまぬ探究心は、大阪万博(EXPO'70)まで遡る。各国パビリオンを見て歩き、料理を隈なく注視し味わい、自分の進むべき道を料理と決めた。西洋料理に進む決め手は、調理師学校の同級生がアルバイトをしていたフランス人シェフの店を訪れたことであった。フォアグラ、トリフなど、今までに食べたことのない料理を体験し、世の中にはこんなにおいしいものがあるのかと、感動した当時の思いは今も熱く心に残るという。
その後、ホテルのフランス料理部で腕を振るうなかで、“料理に絶対ということはない。どういった料理をお客様に提供すればいいのか”と考え始め、行き詰ったことがあった。その時、あるイタリア人シェフから言われた言葉−「あなたは日本人。私はイタリア人。ルーツ(DNA)が違うのです。いくら本場の素材や技法を使って作っても、根本(DNA)が違うのだから、私が日本料理を作っても本物にはなれないのです。だからこそ、お店にくるお客様に“おいしい”と言ってもらえる料理を常に考えるのです。」基本を大切にしながら、そこに新しい技法を取り入れ「おいしい」と言われる料理を常に考え、作っていきたいと語る玉腰名人。ここに料理に対する名人の心構えがうかがわれる。
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