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養老郡養老町

養老天命反転地

~コンセプトは“意外性との遭遇”。養老山麓で体験する芸術庭園~

養老天命反転地

荒川 修作+マドリン・ギンズが描く“運命反転装置”

養老天命反転地
管理番号/gifu芸術00401
 
養老天命反転地

▲運動路

 

  平成7(1995)年にオープンした養老山麓のシュールなアートスポット「養老天命反転地」。1.8ヘクタールの広大な敷地に広がるすり鉢状のフィールドに傾斜した壁、迷路状の空間……なんだか異次元に来たような不思議な感覚に襲われる。
 「養老天命反転地」は、世界的に有名な現代美術家・荒川 修作とパートナーで詩人のマドリン・ギンズによって生み出された体験型の芸術庭園だ。「天命反転」とは “死から逃れることのできない人間の運命を反転させる装置”なのだという。それを形にするのにふさわしい場所として選ばれたのが養老であった。
 平成9(1997)年には「養老天命反転地記念館-養老天命反転地オフィス」が完成。この建物も二人の構想によるもので、記念館の中にはそのプランを描いたドローイング(デッサン)が展示され、ハイビジョンコーナーでは天命反転地建設中の様子や作家のコメントを含めた映像を見ることができる。

アンバランスな体験によって生まれる新たな自己

養老天命反転地

▲極限で似るものの家

 
養老天命反転地

▲精緻の棟

 「養老天命反転地」は「楕円形のフィールド」とメインパビリオン「極限で似るものの家」から成る。この二つはまったく異なって見えるが実は双子構造になっており、「楕円形のフィールド」内には「極限で似るものの家」を分割した9つのパビリオンが点在している。
 「極限で似るものの家」は荒川・ギンズが提案する新しい家の形だ。ベッドやソファ、テーブルといった家具がガラスの床下や天井に備え付けられ、両者は互いを写す鏡のようになっており、足元と屋根には岐阜県の形が描かれている。
 「楕円形のフィールド」内には大小五つの日本列島が描かれており、それらを探しながら歩くのも楽しい。また148の曲がりくねった道や真っ暗な空間、傾斜だらけの場所など、予測のつかないアンバランスな場面に次々と出くわす。視覚に頼って行動することの多い私たちは、とまどいながらもふだん使わない感覚を駆使してその場を切り抜けようとするだろう。また、ともに危険を冒すことで他者との絆がいっそう深まるかもしれない。それこそが作家のねらいとするところである。
 園内に点在する建物やオブジェなどは“装置”であり、「宿命の家」や「降り立つ場の群れ」と呼ばれている廃墟では、『まるで異星人であるかのようにさまようこと』と、ホームページなどには各装置のユニークな使用法が記載されている。それを読んでから入園すると、いっそうおもしろいかもしれない。もし体験者自身が新たな使用法を発見したなら、それらを書き加えることも可能だという。
 「養老天命反転地」は既成概念という縛りから自らを解放し、新たな自己を再生する場所だ。何はともあれ、まずは体験してほしい。





DATA
所在地 養老郡養老町高林1298-2      
アクセス <公共交通機関>
養老鉄道「養老駅」から徒歩約15分

<お車>
名神高速道道路「関ヶ原IC」から約20分
問い合わせ 養老公園事務所
養老郡養老町高林1298-2
TEL/0584-32-0501
http://www.yoro-park.com/

入場料(参考価格):一般/710円 高校生/510円 小・中学生/300円

「養老天命反転地」から巡る旅スタイル

べーめん

養老の滝

養老鉄道