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自然体験
高山市

乗鞍山麓五色ヶ原の森

~水の輪廻を強く感じる、乗鞍の麓にそっと息づく神秘の森~

乗鞍山麓五色ヶ原の森(宝)
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 中部山岳国立公園・五色ヶ原は、北アルプス乗鞍岳の北西山麓に広がる約3,000ヘクタールもの広大な森。脇を流れる小川には野生のイワナの魚影。カンバの幹にはツキノワグマの爪痕。深く踏み込むほどに豊かな生態系を間近に感じる。苔むした溶岩塊や神秘的な池々、豊富な水量を誇る大小さまざまな滝など、次々に現れる美しい光景が、目を楽しませてくれる。

世界に誇る手つかずの自然。地域の宝を“守りながら活かす”

乗鞍山麓五色ヶ原の森(宝)
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 五色ヶ原の森の基礎調査が行われたのは平成13(2001)年。当時の丹生川村(現・高山市)が、植物生態学の世界的権威で横浜国立大学名誉教授の宮脇昭氏の現地調査と指導により、登山道整備を計画したのが始まりだ。世界各地の森を知る宮脇教授は「素晴らしい。『日本の自然の原型』がほとんど手つかずの状態で残されている」と絶賛したという。整備を手がけたのは、五色ヶ原の森を愛する地元の林業家をはじめとする数名の有志。守りながら活用する道を選んだ丹生川の人々は、現場の倒木や石を利用し、手づくりの登山道整備を進めた。そして、およそ3年の歳月をかけて完成。平成16(2004)年7月に一般公開を迎えた。
 そして、これまでの様々な活動が評価され、岐阜県の「岐阜の宝もの」認定プロジェクトにおいて、平成21(2009)年8月には「じまんの原石」に選定、そして平成22(2010)年2月には「岐阜の宝もの」に認定された。

 

乗鞍山麓五色ヶ原の森(宝)
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▲雄池の水位は大きく変化する。秋になると水がほとんどなくなり、池の真ん中を横切ることができる。

 

乗鞍山麓五色ヶ原の森(宝)
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▲溶岩流の岩塊を地元では“ゴスワラ”と呼ぶ。ゴスワラの上に苔が生え木々の根が張り巡り、
 そこに幾重にも針葉樹の葉が降り積もる。
 自然のクッションは、トレッキングを楽しむ中高年の脚にも優しい。


森と暮らしてきた飛騨の人々。豊かな森の魅力を伝えたい

乗鞍山麓五色ヶ原の森(宝)
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 五色ヶ原の森の入山期間は毎年5月20日~10月31日。多数の池や湿原、渓流などを楽しむ「シラビソコース」と、尾根や谷を越え山腹をトラバース(山腹を横切って進む)しながら滝巡りをする「カモシカコース」の2つがある。1コース1日当たり150名までと入山制限を設け、1グループは最大10名まで。グループごとにガイドが1名同行し、時間をずらして出発する仕組みだ。
 案内人(ガイド)は、五色ヶ原の森に愛着と誇りを持つ地元住民が多く、中高年層を中心に現在40名程が在籍している。常にツアー客の安全確保を第一に考え、そのための研修や自然科学、歴史の勉強も怠らない。
 もちろん案内人の仕事は安全確保や誘導だけではない。森に関する豊富な知識とツーリストを飽きさせない巧みな話術。それが、ガイドツアーの魅力の一つだ。
 森で見られる植生物の解説はもちろん、この地に伝わる昔話や歴史の話、飛騨の山里文化、入山マナー、自然保護の啓蒙まで1日たっぷりバラエティー豊かな話が聞ける。
 特に自然との共生、自然の恩恵を後世に引き継いでいこうという思いは、どのガイドにも共通して感じられる。

 

乗鞍山麓五色ヶ原の森(宝)
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▲五色ヶ原の森の案内人(写真中央)は森で
 見られるほとんどの植物について話ができる。
 山に詳しいことは飛騨人の誇り。

乗鞍山麓五色ヶ原の森(宝)
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▲耳を澄ませば、せせらぎの音とともに、
 足元からも伏流水の音がゴトゴトと聞こえてくる。


池のシラビソ、滝のカモシカ。魅力あふれる2つのコース

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 「シラビソコース」は標高1,410メートル地点にある出合い小屋を起点に、1,640メートルの岩井谷林道のシラベ沢口まで登り、再び出合い小屋まで下山するコースで、所要時間は約8時間。万一に備え、途中にエスケープ(避難)ルートも設置されており、老若男女を問わず誰もが安心してトレッキングを楽しめる。不思議な民話が残る日雇声滝や整備された桟道を歩くわさび平湿原など、原生林から渓流、滝、池、湿原など、次々と変わる景色を楽しみながらのトレッキング。

 シラビソ小屋付近のシラベ沢には、最上流域に生息する魚・ヤマトイワナの魚影も濃く、一般的に警戒心が強いと言われるこの魚も、禁漁区として保護されているためか悠々と泳ぐ姿を間近で見られる。

 一方の「カモシカコース」は標高1,360メートルの五色ヶ原の森案内センターを起点に、標高1,620メートルの最高点を越え、アップダウンを繰り返しながら進んでいく。足場の険しい路面や急斜面のトラバースなど、緊張する場面も少なくない。
 5月は残雪。6月は新緑や山野草、10月は紅葉…と、高地の景色は多彩な表情を足早に見せながら時を刻む。どちらのコースも、何度足を運んでも、いつでも新鮮な感動を与えてくれる。

 

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▲シラビソコースのクライマックス。
 スリリングな丸木のつり橋を渡りながら、間近で布引滝、横手滝、桜根滝の競演を望む。

 

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▲布引滝
 トレッキングのクライマックスにふさわしい圧倒的なスケールを誇る滝。
 「こんな山奥のどこにこれだけの水量があるのか」と思わずにはいられない。力強さと繊細さを併せ持ったような滝だ。
 溶岩の間から湧き出る水が白い布を裂いたように美しい模様を描きながら流れる。
 

 

乗鞍山麓五色ヶ原の森(宝)
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▲平金鉱山の発電施設跡
 五色ヶ原の森の麓近くには、大正7年まで銅を掘る鉱山があり、
 付近では滝の水を使った水力発電所も整備されていた。
 出合い小屋へ向かう林道の途中には、かつての学校や郵便局などの跡地も見られる。

 

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▲トイレ
 2つの登山道には合わせて4カ所の避難小屋があり、いずれも温水洗浄器付きの水洗トイレが設置されている。
 周辺の自然環境に配慮し、汚水を一切外へ排出しない「バイオトイレ」を使用。
 必要な電力は、周辺の渓流水を利用した「マイクロ水力発電」を用いている。






DATA
所在地 高山市丹生川町     
アクセス <公共交通機関>
JR「高山駅」から路線バスに乗り換え「鍾乳洞口」下車、徒歩約20分

<お車>
東海北陸自動車道経由 、中部縦貫自動車道「高山IC」から約45分
問い合わせ 五色ヶ原の森運営共同事業体
高山市丹生川町日面1147
TEL/0577-79-2344
FAX/0577-79-2888
http://www.hida.jp/goshiki/

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