野口城跡
野口城は築城主に関する記録がなく、城主も不明です。しかし、越中西街道と数河峠が交わる宮川沿いに位置し、向小島城や古川城を望めることから、古川盆地西側の監視拠点として重要な立地にあります。このことから、姉小路氏が築いた可能性が高いと考えられています。
山頂には3つの大きな曲輪があり、それを守るように堀切・竪堀・切岸などの遺構が残ります。中でも畝状空堀群と呼ばれる連続した竪堀が特徴的で、特に峠方向を重点的に防御する構造です。これらは金森氏の侵攻に備えた三木氏の改修とも考えられています。
歴史的には不明な点も多いものの、立地や遺構の規模から見ても、野口城は他の山城に劣らない価値を持っています。
基本情報
- 住所
- 〒5094203 岐阜県飛騨市古川町袈裟丸
- 電話番号
- 0577-73-7496
- 問い合わせ先
- 飛騨市教育委員会事務局文化振興課
- アクセス
- JR高山本線「飛騨細江駅」下車、城跡まで徒歩約40分
- ウェブサイト