鬼が落とした大石(おにがおとしたおおいし)

本物の鬼伝説、武儀の山あいに残る巨石

関市旧武儀村・多々羅地区の畑の中に、苔むした高さ3〜4メートルの巨石が二つ並んで佇んでいます。

これが、昔から語り継がれる「鬼が落とした大石」です。


伝説によれば、ある寒い冬の日、食べ物に困った鬼が山から村へ降りてきました。

子どもたちから食べ物を分けてもらう代わりに、お守りの石の力を見せようと、御館野の峠から川を越えて“から山”へひと飛び。

しかし、その途中で腰に付けていた石を落としてしまい、それが今もこの地に残っていると言われます。


大石は農道を歩いた山裾にあり、長い年月を経て苔に覆われた姿は、まるで本当に鬼が置き忘れたかのような迫力。

近くで見ると、その大きさと重厚感に圧倒されます。

※訪れる際は、周辺が農地のため立ち入りや駐車場所にご注意ください。


日常の中に息づく昔話の世界を、静かな山里で感じてみませんか。


*** 鬼が落とした大石伝説 **********************
寒い冬の日、山から食べ物が無くなってお腹をすかした鬼が村に降りてきた。
突然現れた大きな鬼に驚いた村の子供たちは、一目散で逃げた。
しかし、鬼は「待ってくれ。何か食べるものを持ってきてくれ」と目に涙を浮かべながら手を合わせてお願いする。
そこで子供たちは「怖い鬼だけど、今はかわいそうだ」と言って、家から芋などの食べ物を持ってきて鬼に与えた。
次に鬼が「もっと食べ物を持ってきてくれ」とお願いすると、
子供たちは「鬼の腰についているピカピカ輝いている石をくれるなら、食べ物を持ってくる」と言った。
鬼は「この石はワシのお守り。やるわけにはいかない。その代わり、石の力を見せることはできる」と提案。
石の威力を見せるため、『御館野(みたちの)』の峠から川を挟んだ反対側の『から山』まで軽くジャンプしてみせた。

ところがあまりにも一気に飛びすぎたため、途中で腰につけていた石を落としてしまった。
その石がいま、多々良の畑の中にどっしりと残っている・・・
*************************************

エリア
岐阜・中濃
関市
カテゴリー
自然に癒される

基本情報

住所
岐阜県関市中之保多々羅
アクセス
【公共交通機関】
 多々羅バス停から徒歩1~2分(岐阜バス、関シティバス) 
【車】
 東海環状自動車道 関富加ICから県道58号線 こぶし街道で約20分(約14.0km)
 国道41号下呂市金山町井尻交差点から県道58号線 こぶし街道で約25分(約20.1km)
ウェブサイト

「日本平成村」公式サイト

鬼が落とした大石(武儀町のむかし話)

備考
※専用の駐車場がありません。あたりは畑に囲まれているので、訪問の際は、農家さんの邪魔にならない場所に駐車してください(時期によっては電気柵が張っていることがあります)。

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