飛騨高山 東山文化にふれる旅~歴史を巡る 東山寺町と東山遊歩道(前編)~
- 事務局レポーター

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今回は、我が地元、我が誇り 東山寺町(東山寺院群)・東山遊歩道を巡る旅を紹介します。
【こんな方におすすめ】
高山市の歴史・文化にふれたい人
寺社・寺社建築(飛騨の匠の技)に興味がある人
ふるさとの魅力を再発見したい高山市民

東山寺町・東山遊歩道とは
今回の舞台、東山寺町は、「古い町並」から東へ徒歩10分くらいの場所にあります。
この地域は、高山城の城下町があった地域で、戦国時代に飛騨を平定した金森氏によって整備されました。高山城から東の方角にある山裾に寺院が連なるよう整備されており、今日でもこの地域では、各寺院で行われる行事が住民の生活と密接に結びついています。
筆者も子どものころ、祭礼の闘鶏楽(カンカコカン)、節分の豆まきに参加していました。
東山寺町は、観光地としてもたくさんの見どころがあり、格調高い寺社建造物や由緒ある史跡をたくさん見学することができ、これらの寺院、史跡は、日本遺産「飛騨匠の技・こころ ―木とともに、今に引き継ぐ1300年―」に認定されています。
本日は、地元に根付いた文化の拠点、東山寺町を仲間とともに歩きたいと思います。
【見学の注意事項】
- 車でお越しの方は煥章館、空まち駐車場を利用するのが便利です。
- 東山遊歩道は貴重な文化財を巡るルートです。マナーを守って見学しましょう。
今回巡ったポイントです。
神社や寺院が連なるように立地しています。
荘厳な鐘楼門 雲龍寺(うんりゅうじ)・栄鏡院(えいきょういん)
市街地から少し離れた静かな佇まいの住宅地の中に、最初の目的地、雲龍寺・久昌寺への参道があります。この参道を登り雲龍寺・久昌寺へ。
雲龍寺の見どころは、市指定文化財で日本遺産構成文化財の鐘楼門です。鐘楼門とは門の上層部に鐘が吊された門を言います。
この鐘楼門は元々高山城二之丸にあった建物が由来だと伝えられています。
参道の先に見えてくる雲龍寺の鐘楼門、久昌寺の山門が立ち並ぶ姿は、たいへん美しく静な佇まいに魅了されます。
雲龍寺と栄鏡院にお参りさせていただきました。
紅葉の画像を追加しました。(2025年11月15日撮影)
久昌寺(きゅうしょうじ)
雲龍寺の塔頭(本寺の境内にある末寺院)だった久昌寺。
山門をくぐり本堂へ。非常に風情がある佇まいのお寺です。
少し離れた寺院の駐車場には、弁天堂があります。池は小さくなってしまいましたが、当時と変わらない立派な弁天堂が残っています。(筆者が子どもの頃はもう少し大きな池でした。)
紅葉の画像を追加しました。(2025年11月15日撮影)
高山最古の神社 東山白山神社(ひがしやまはくさんじんじゃ)
続いて、東山白山神社へ参拝します。
東山白山神社は高山市で最も古い神社(1300年以上前に創建)とされています。
参道・鳥居には神秘的な雰囲気が漂っており、この日は、まだまだ暑い日でしたが、参道は涼しい風が吹いていました。
参道から神社の拝殿が見通せますが、それなりに階段を登っていかないと辿り着けません。途中にある切り株を利用したベンチや拝殿にある休憩スペースで休みながら参拝してください。
拝殿は日本遺産構成文化財となっています。
紅葉の画像を追加しました。(2025年11月15日撮影)
勇壮な山門 大雄寺(だいおうじ)
東山白山神社の次は、勇壮な楼門造りの山門を有する大雄寺です。
大雄寺の山門は、市の指定文化財であり、日本遺産構成文化財です。
山門には、仁王像が安置されています。
また、飛騨最古と言われる鐘堂があり、こちらは県の指定重要文化財となっており、山門と同じく日本遺産構成文化財です。
そのほかにも、十王堂の地獄絵図障壁画など見どころが多い寺院です。仲間たちは地獄絵図障壁画見入っていました。
最後に“仏さまに見られながら”次のお寺へ向かいます。
紅葉の画像を追加しました。(2025年11月15日撮影)
洞雲院(どううんいん)
大雄寺から徒歩数分で洞雲院に到着します。
この日は、建物の一部が工事中でした。
お参りを済ませ、次のお寺へ。
途中、国道158号線を越えるため、東山地下道を通行します。
東山遊歩道の雰囲気にピッタリなデザインの地下歩道です。
紅葉の画像を追加しました。(2025年11月15日撮影)
初代高山城主の菩提寺 素玄寺(そげんじ)
地下道を抜け、辺りを見渡すと高台に素玄寺が見えます。
まずは、立派な石垣と参道に圧倒されます。
素玄寺は、初代高山城主、金森長近の菩提寺であり、市の指定文化財で日本遺産構成文化財の本堂や市の名勝に指定されている庭園が見どころのお寺です。
本堂は、高山城三之丸にあった評議場が移築されたと伝わっています。
そのほか、金森家所縁の品が多数所蔵されています。
個人的に素玄寺から東山神明神社・天照寺へと続く遊歩道がオススメで、雰囲気のある景観となっています。
紅葉の画像を追加しました。(2025年11月15日撮影)
筆者のルーツ 東山神明神社(ひがしやましんめいじんじゃ)
続いて、東山神明神社へ参拝します。
この神社は、筆者実家の氏神様です。毎年5月5日に祭礼が行われており、筆者も祭礼に参加して、鐘を叩いたり、笛を吹いたりしました。小中学校時代、毎年、4月下旬になると夕方から祭礼の練習に通いました。(参道の長い坂道が試練です。)
境内にある絵馬殿は、高山城内にあった月見殿という建物が移築されたもので、県指定重要文化財で、日本遺産構成文化財です。
紅葉の画像を追加しました。(2025年11月15日撮影)
天照寺(てんしょうじ)
続いて、天照寺へ行きます。
この辺りは、秋になると紅葉が大変きれいな場所です。
市のガイドブックなどでも木々がきれいに色づいている写真が掲載されています。
また、このあたりの地名は天性寺町と言い、地名の由来にもなっているお寺です。
「照」と「性」が違いますが、元々、東山神明神社の別当だった「天照皇寺、天照寺」が、明治時代の神仏分離の際、天性寺と名前を変更させられ、その時代に町名となったためだそうです。その後、お寺の名前は元々の寺名に戻されたそうです。
紅葉の画像を追加しました。(2025年11月15日撮影)
法華寺(ほっけじ)
続いて法華寺へ(天照寺のすぐ隣です)。
法華寺の見どころは県の指定重要文化財の本堂と市の指定文化財の番神堂。いずれも日本遺産構成文化財です。
法華寺の本堂は、高山城内の建物が移築されたものと伝えられており、間口の広い大きな建造物です。
また、法華寺には、浄行菩薩様(洗い仏様)があります。自分の体の中でよくなってほしい所、悪い所を洗うと、たちどころに快癒すると言い伝えがあります。
我々も心をこめて洗い、お参りしました。
紅葉の画像を追加しました。(2025年11月15日撮影)
さて、ここまでで、2神社8寺院を巡りました。
後編でも引き続き、遊歩道を巡り、高山城跡を目指します。
<後編へつづく>


















































































































