地元レポーター発!旅のコラム

【養老天命反転地】〜滝にアートに焼肉、蜂蜜かけ放題ソフトまで!〜周辺おすすめスポットを紹介

玉置 侑里子(たまゆり)
玉置 侑里子(たまゆり)
投稿日;
都に住む天皇にも愛された「癒しの地・養老」
都会の喧騒から少し離れて、心と体を整えたい。そんなあなたにはぴったりです!

滝の音に癒され、現代アートに心を揺さぶられ、おいしいもので心の隅々まで満たすことができます。

今回は、話題の「養老天命反転地」を含む、養老の魅力をたっぷりとご紹介。
日帰りでも、小旅行でも、癒しを求めるあなたにぴったりの旅、ぜひ参考にしてくださいね!

老いを養う癒しの地、養老

古くから「癒しの地」として語り継がれてきた、養老の地。

その名前の由来は、奈良時代にさかのぼる伝説にありました。


むかしむかし、この土地に、病気のお母さんを癒すために、苦労して、雨の日も嵐の日も山から水を汲みに行っていた青年がいました。


ある日、彼の願いが天に届いたのか、なんとその水が甘く芳しい「お酒」に変わったのです!

急いでそのお酒を汲んで家に持ち帰り、お母さんに飲ませると…たちどころに元気を取り戻し、2人は幸せに暮らしたといいます。


その話はあっという間に都にまで広まりました。

それを耳にした天皇は「孝行息子の願いが神にまで届いたのだ」と涙を流して感動しました。


それからこの地に「養老(ようろう)」の名を贈り、なんと当時の元号までも「養老」としました。

その後、天皇は祈りを込めて何度も養老の地を訪れたと言われています。



天皇の心までも深く惹きつけた、養老という魅力的な土地。


老いた人を養う…養老はその名の通り、現代でも癒しを求める人々に愛され続ける場所なんです。

この水があるからこそ育まれる「おいしいもの」が養老にはあるんです!それは後のお楽しみ♪

体を動かしてリフレッシュできる"養老公園"

養老の旅の起点は、なんといっても広大な「養老公園」。

緩やかな山の斜面に沿って広がるこの公園には、東海地方最強クラスの癒しスポット「養老の滝」、SNSで話題沸騰の歩くアート「養老天命反転地」はもちろん、子どもがのびのび遊べる施設「こどもの国」や、かわいらしい遊園地「養老ランド」のほか、散策道、展望スポットが点在。


大人も子供も1日中、自然の中で気持ちよく遊べるスポットなんです。



■養老公園

・営業時間:9:00~17:00

・休園日:毎週火曜日(火曜日が祝日の場合はその翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)

 ※荒天時に臨時閉園する場合もあり。

 ※園内の施設はそれぞれ営業時間が違うので、事前に確認してお出かけください。


園内は本当に広いので、駐車場もいろんな場所に点在しています。事前に行きたい施設の最寄りの駐車場を調べておくと便利です。

緑とマイナスイオンに癒される"養老の滝"

まずは、癒し旅には外せない!

「日本の滝百選」にも選ばれている養老の滝へ行ってみるのがおすすめです。


東海エリアの人々が「滝に癒されに行く」といえばまずこの「養老の滝」を思い浮かべるというくらい、おなじみの癒しスポットです。


養老の滝へアクセスできる駐車場は2ヶ所あり、どちらから行ってもまぶしい緑の中を散策できる気持ちのいいコースになっています。

滝のすぐ近くまで行くことができ、そばに立つと上から細かい霧のシャワーのような水飛沫が、キラキラと光りながら降り注ぎます。


滝の前に立っているだけで、心も体もすみずみまで洗われていくような心地よさでいっぱいになれます。



滝そのものはもちろん、滝まで歩く散策路の緑や風景がとっても心地いい!

わんちゃん連れで遊びにきている方も多く、家族全員で楽しめるスポットです。


散策の途中でふと見下ろす濃尾平野の眺めは、日常の疲れがふっと抜けていく美しさ。


せせらぎの音を聴きながらゆったりと木漏れ日の中を歩く時間は、きっとあなたを癒してくれますよ。



■養老の滝の駐車場について

養老の滝にアクセスするには、おもに2ヶ所の駐車場があります。


①養老の滝入口駐車場

・料金:基本的に無料 (GW等繁忙期は有料の場合もあり。要問い合わせ)

・滝までのアクセス:往復1時間程度

・特徴:滝までの参道にさまざまなお土産店や休憩できる茶店が点在しています。のんびり散策しながら滝を目指したい方にはおすすめ!


②養老の滝駐車場

・料金:500円 (2025/6/10現在)

・滝までのアクセス:5分

・特徴:滝から一番近い駐車場。歩くのが苦手、サクッと滝だけ見学したい方におすすめ。山の上にあるので、濃尾平野の眺めがとてもきれいです。



私は今回、滝の他にも見たい場所がたくさんあったので有料駐車場に停めました。初めてで時間に余裕があるなら、観光地らしい雰囲気を味わえる無料駐車場がおすすめです!

歩くアート“養老天命反転地”

続いて訪れたいのは、こちらも養老公園の中にある「養老天命反転地」。

ちょっと変わった名前のこの施設、実は最近SNSでも人気の「歩けるアート空間」なんです。



アメリカの美術家マドリン・ギンズと、名古屋市出身の美術家・荒川修作夫妻の手による、広大な山の斜面を使った巨大なアート。


施設の中を自由に歩き回れる公園でありながら、公園そのものがアート作品。

まるでシュルレアリスム絵画の中に入り込んだような不思議な写真が撮れるということで、近年SNSを中心に話題にもなっているスポットです。

公園内は、撮影自由。


写真を撮るのが好きな方は、このアート空間で心ゆくまで作品作りを楽しむこともできますよ。



この作品は「極限で似るものの家」。


作品の中を歩いていると、地面が斜めだったり、急にせり出していたりします。


普段、あたりまえに頼っている「平らでまっすぐな地面」という概念がぐらつくことで、自分の感覚がまるごと“反転”していく不思議な感覚が味わえます。


ただ不思議で面白いだけでなく「私たちが日々生きてる世界の当たり前って、実は当たり前じゃないのかも?」と自然に考えさせてくれます。


身体と頭を同時に動かしてアートと触れ合う、珍しい旅の一幕になるのではないでしょうか。



■養老天命反転地

営業時間:9:00~17:00 (最終入場 16:30)

料金:大人850円、高校生550円、小中学生350円


最寄りの駐車場は「楽市楽座」という施設の隣にある「養老公園第2駐車場」です。

駐車料金は無料。


養老天命反転地に車で行くときは「養老公園第2駐車場」にカーナビを設定するとスムーズです!

魅惑の焼肉街道!

滝とアートで体を動かしたら、お腹が減ってくるはず。

養老には、自然だけじゃなく、最高に美味しい食べ物も揃っているんです!


実は養老町、古来から畜産がとっても盛んな地域。


牛や豚を育てるには、野菜の何倍もの水が必要になるって、ご存知でしたか?

毎日たくさんの水を飲む牛や豚。そのお肉の美味しさは、水の美味しさに大きく影響されるんです。


その点で、養老山脈から注ぐ清らかな山水が豊富な養老は、おいしいお肉を作るのにこれ以上ないぴったりな場所なんです!


この地域では、特別な日でなくても家族で焼肉に出かけるのが当たり前。

町には焼肉屋さんがずらりと並ぶ通りがあり、「焼肉街道」とまで呼ばれているんです。


精肉店も多く、休日には買ったばかりのお肉をそのまま隣のBBQ施設で焼ける手ぶらバーベキューまで楽しめるという充実ぶり!


ただし……私が訪れたのは水曜日。


残念ながら、多くの焼肉店がランチ営業定休日だったんです。

目当てのお肉が食べられなくて、ショック…!!!


それでもせっかく養老に来たんだから、なんとかおいしいお肉を食べて体も元気いっぱいに癒されたい!!


そんな時に救世主になってくれる素敵な抜け道を発見しましたので、お伝えします。

地元でも有名な「養老ミート本店」では、お食事どころでおいしいステーキが食べられます。ただし、水曜は定休日なので注意!

救世主は「養老サービスエリア(下り)」だった!

お目当てのお肉が食べられるお店はぜんぶ定休日……

途方に暮れる私を救ってくれたのは「高速道路サービスエリア内のレストラン」でした!!



この養老サービスエリアには「ぷらっとパーク」という駐車場が一般道に併設されていて、高速道路を利用しなくても、誰でも、一般道から徒歩や車でアクセスすることができるんです。


養老山脈を望む気持ちのいい景色を背景に、充実したお土産ショップや軽食店が立ち並び、とっても賑やか。


そしてもちろん、ここには年中無休のレストランも併設されています!



お土産コーナーの奥にあるレストラン「寄路地」。

ここをサービスエリアのレストランと侮るなかれ。


なんとこのお店では、超本格的かつ豊富なお肉メニューが楽しめるんです…!ありがたい!


「飛騨牛サーロイン重」「飛騨牛めし膳」「飛騨牛ハンバーグ」など、魅力的なメニューがずらり。

私はちょっと奮発して「飛騨牛サーロインまぶし」を注文しました。



見てください、このおいしそうな焼き目がついたお肉…!


ごはんの上にたっぷりとジューシーなお肉が並んでいて、甘辛いタレが絡みます。

一口食べると、とってもやわらかくて、じゅわっと肉汁が溢れ出します。

脂がしっかりのっているのに、しつこさを感じません。


古くから食肉の扱いに秀でた養老では、飛騨牛の食肉加工もさかんに行われています。

きれいな水があり、お肉のプロが古くから集っていたからこそ味わえるおいしさです。



軽食派には、養老サービスエリアのドトールコーヒーでしか食べられない限定メニュー“飛騨牛サンド”もおすすめ。

焼肉屋さんが休みの日でも、しっかり満足感を得られる場所でした。



■養老SA(下り)内 レストラン寄路地

営業時間:年中無休、24時間営業



一般道からアクセスできる駐車場はこちら


レストランは座席も広々としていて、のんびりとおいしいお肉を堪能できました!

デザートには「みつばちの郷」へ。名物は“蜂蜜かけ放題ソフト”

お肉を食べた後って、さっぱりした甘いものが欲しくなりませんか?


そんな時にぜひ立ち寄ってほしいのがここ「みつばちの郷」の工場直売店。



「みつばちの郷」では、蜂蜜の加工・販売を行っています。


その工場にはお店が併設されており、なんとここでは10種類以上のはちみつを"かけ放題”のソフトクリームが楽しめるんです!!



しかも、ソフトクリームには飛騨牛乳が使われています。

私が行った時には、コクのあるミルク味に加えて、限定のレモン味もありました。もちろんミックスもOK!


かわいらしいみつばちの容器に入れられたソフトクリームに、たっぷりのはちみつをかけていただきます。



かけられる蜂蜜の種類は10種類以上!


産地もさまざまで、定番のアカシアの他に、北海道産、もちろん岐阜県産のはちみつもあり、迷ってしまいます。

コーヒー・そば・春の花・夏の花など、はちみつごとに色も風味も濃度も全然違います。


このかけ放題ソフト、1回かけて終わりじゃなくて、食べ進めながら好きなタイミングではちみつを追加可能なんです。


いろんなはちみつを一口ごとに試せるので、最後まで飽きが来ないどころか、おかわりしたくなっちゃうほどの楽しさ&おいしさでした。



もちろん、気に入った蜂蜜はお土産に買って帰ることもできます!

専門店だからこそのお得な大瓶はもちろん、ちょっとしたお土産にぴったりなミニサイズも豊富。


自分の最高のお気に入りはちみつを、おうちでも楽しんじゃいましょう。



■みつばちの郷

営業時間:9:00〜17:00


おいしいお肉を食べた後のデザートにはぴったり!お口の中がさっぱりさわやかになりました。

「養老」は、まさに現代人のための“再生の地”!

癒しの養老旅、いかがでしたか?


体を動かしながら自然の中でリフレッシュできて、アートに触れられて、美味しいお肉とスイーツまで堪能できる。


養老は、まさに訪れる人の心と体を整え、養ってくれる場所でした。



日々の忙しさに少し疲れた時。都会の暮らしで、なんだか心が乾いているなぁと感じたら……


そんな時こそ、「養老」へ足を運んでみてください。


天皇も愛したこの土地に、癒しと潤いと元気を、きっともらえると思います!


滝で癒されながら体を動かして、アート空間を歩いて楽しんで、美味しいお肉とはちみつで心にも栄養補給!1日で若返った気分になれる、最高の旅でした!

この記事のレポーター

玉置 侑里子(たまゆり)
玉置 侑里子(たまゆり)
ZIP-FMナビゲーター、ラジオパーソナリティ、フリーライター。岐阜県岐阜市生まれ。自然の中で過ごすこととおいしいものを食べることが大好き!温泉ソムリエ、観光特産士2級。有名スポットから穴場まで、岐阜の風土"だからこそ"の魅力をたっぷりお伝えします!

記事一覧

モネの池周辺おすすめスポット4選。古い町並み・ガーデンカフェ・巨木の森…穴場がいっぱい!
モネの池周辺おすすめスポット4選。古い町並み・ガーデンカフェ・巨木の森…穴場がいっぱい!
more
【養老天命反転地】〜滝にアートに焼肉、蜂蜜かけ放題ソフトまで!〜周辺おすすめスポットを紹介
【養老天命反転地】〜滝にアートに焼肉、蜂蜜かけ放題ソフトまで!〜周辺おすすめスポットを紹介
more

関連記事

いま読まれている人気記事

岐阜に新たな観光スポット「岐阜城楽市」がオープン!
岐阜に新たな観光スポット「岐阜城楽市」がオープン!
岐阜に新たな観光商業施設「岐阜城楽市」が誕生しました。
場所は金華山の麓。岐阜公園です。
工事中、何度もここを通り、時にはバスの窓からチラッと様子が見えたりして楽しみにしてました。
岐阜公園は子どもの頃から行っていた場所ですが、昔はここに図書館や動物園、水族館があったと聞いた事があります。その時から何度も進化し続けている岐阜公園は、歴史ある城下町に誕生する「現代の楽市楽座」として、「『岐阜』を嗜み、OMOTENASHI(おもてなし)を堪能する」をコンセプトにした商業施設です。
信長公が現代にいたら、こんな風に賑わいを持たせたんだろうな!と思いながら取材しました。
more
初心者にも最適!​​岐阜県の絶景・登山スポット10選 美濃から北アルプスまでご紹介
初心者にも最適!​​岐阜県の絶景・登山スポット10選 美濃から北アルプスまでご紹介
北アルプスをはじめとして名峰が揃う岐阜県。面積のうち8割を森林が占め、全国各地から多くの登山愛好家が集う、まさに東海地方が誇る”山の県”です。今回は地元・岐阜の山を数多く登ってきた筆者がオススメの山をご紹介したいと思います。必要な体力を★で5段階評価するほか、各山の魅力やおすすめコースもお伝えします。参考にしていただけると嬉しいです。
more
【岐阜市のイベント】毎週末キッチンカーや屋台が集合!長良川夜市で岐阜の鵜飼を楽む
【岐阜市のイベント】毎週末キッチンカーや屋台が集合!長良川夜市で岐阜の鵜飼を楽む
岐阜の夏の風物詩・長良川の鵜飼。屋形船に乗ってかがり火の灯りに照らされる幻想的な光景を楽しむのが定番ですが、最近では少しカジュアルに楽しめる新しいスタイルも登場しています。

それが、堤防沿いで毎週末開催されている「長良川夜市」。キッチンカーや屋台が立ち並び、川沿いの風を感じながら気軽に鵜飼を眺められる、にぎやかで開放的な空間です。

週末の予定に迷ったときや、家族や友人とのちょっとしたお出かけ先を探している方にもぴったり!今回は、そんな注目の「長良川夜市」を実際に訪れ、その魅力をレポートします。
more