日帰りで郡上の徹夜おどり初心者向けモデルコース。駐車場、トイレは?宿がなくても楽しめます!
- 玉置 侑里子(たまゆり)

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今年で参加4回目の私が、おすすめの駐車場や食事・休憩スポットなどを含むモデルコースを解説していきます。
郡上に宿がとれなくても、レンタカーで日帰りで訪れることが可能。
「徹夜ってしんどそう…」と思うかもしれませんが、体力に自信がなくても、誰でも楽しめます。
「宿がいっぱいで予約が取れない!」
「初めてでも大丈夫?」「駐車場や行き方がよく分からなくて不安…」
など、不安や疑問をお持ちの方は、ぜひ最後までご覧ください。

郡上の徹夜おどりとは?

中部エリアの夏の風物詩、歴史深い郡上おどり。
川辺にゆらめく提灯の灯りの中、囃子と唄に合わせてたくさんの人が浴衣姿で輪を囲んで踊る。
とても幻想的で非日常な体験ができ、全国から毎年多くのおどりファンが訪れています。

郡上おどりは、1か月以上にわたって続く踊りのお祭りですが、
その中でも特に全国から多くの人が訪れるのが、毎年8月13日から16日までの4日間行われる「徹夜おどり」です。
この期間中は、毎晩夜20時から夜が明ける翌朝の5時まで、休みなく踊りが行われます。
その間は夜通し営業しているお店も多く、非日常感あふれる夜の風情ある景色・体験をすることができます。
17:00 車で名古屋や岐阜駅を出発、郡上へ

郡上おどりの会場である郡上八幡の町までは、名古屋や岐阜市内から高速東海北陸道を使って約1時間。
おどりは20時から始まるため、その時間帯に合わせて夕方から向かいます。
日中は、ゆっくり連泊のホテルで休むのもよし。
アクティブな方なら、別の場所を観光してから徹夜おどりに向かうこともできますね!

- ドライブ好きな方は、美濃IC付近から下道を使うと、ほぼ信号のない川沿いの美しい風景を、気持ちよく走ることができます!
18:15 道の駅 古今伝授の里やまとで夕食

郡上の町からもう10分ほど北へ進むと、大きな道の駅「古今伝授の里やまと」があります。
ここは、地元民にも観光客にも大人気の温泉を併設した道の駅なんですが、温泉施設の中にレストランがあって、ゆっくりと食事を楽しむことができます。

こちらの「レストラン山法師」では、地元産の食材や郷土料理を使ったおいしいごはんを、広々とくつろげる空間でいただけます。
おどりが始まるより少し先に着いて、ここで腹ごしらえをしてパワーチャージ!

日中汗をかいた方は、ここで一旦汗を流してからおどりへ向かうのも気持ちいいでしょう。
もちろん、入浴しなくても食事や売店に立ち寄ることが可能です。
売店はこぢんまりとしていながらも品揃えはバッチリで、郡上のお土産を探すのにもおすすめ!
■道の駅 古今伝授の里やまと

- レストランでは鶏ちゃんや飛騨牛コロッケ、飛騨牛焼肉丼など、郷土料理も楽しめるほか、外の屋台では鮎の塩焼きも食べられます!
19:30 郡上おどりの駐車場へ

それではいよいよ、郡上おどりの会場へと向かいます!
郡上の町中の道路はかなり狭く、スペースも限られているため、公共施設や学校などいろんな場所に駐車場が点在しています。
郡上市観光連盟のwebサイト「TABITABI郡上」に、すべての駐車場が網羅されたマップが公開されているので、それを見るといいのですが…
初めてだと「一体どの駐車場を目指していけばいいんだろう?」と迷いがち。

ズバリ初心者の方におすすめなのは、300台以上駐車可能な「八幡中学校駐車場」に停めることです!
おどり会場からは3kmほど離れているのですが、会場までは専用の無料シャトルバスが随時運行されていて、会場のすぐ近くまでとてもスムーズに移動することができます。
駐車場は、おどり会場に近いところから、早い時間帯にどんどん埋まっていきます。

一方通行や通行止めが多い狭い道に入り込んだはいいものの、どこも空いていなかった…どうしよう。と立ち往生することもしばしば。
ですが、ここならゆっくり晩ご飯を済ませてから遅めの時間帯に来ても確実に止められる可能性が高いです。
また、帰り道も混雑に巻き込まれる心配が少ないので、スムーズに行動したい方にはおすすめです。
■八幡中学校 駐車場 (おどり会場まで無料シャトルバスで約5分)

- 中学校のグラウンドが駐車場になっています。2025年夏の駐車料金は、1台2000円でした!
20:00 いよいよおどり開始!

シャトルバスのおかげでスムーズにおどり会場の近くまで来ることができました!
ここから歩いて5分もかからず、踊りの輪の中に入ることができます。
会場は、すごい熱気!
おじいちゃん・おばあちゃんから小さな赤ちゃんを連れたパパ・ママ、中高生やカップル。
浴衣姿の人もたくさんいますし、動きやすい普段着で楽しんでいる方ももちろんいっぱい。
老若男女さまざまな人たちが、提灯の灯りのもとめいめいおどりを楽しんでいます。

初めてでも、ぜんぜん恥ずかしがらなくて大丈夫です!
曲の途中からでも、輪に入ってOK!
特に、見ていて「この人上手だなぁ〜」と思う人の後ろにこっそり並んで輪に入るのがおすすめです。
最初は、唄の独特のリズムや振り付けに戸惑うものの、周りの動きを見ているうちにだんだん踊れるようになってきます。

音に合わせて同じ動き、同じリズムを繰り返すうちに、いつの間にか夢中で無心になっている自分に気が付きます。
下駄を履いた人たちが鳴らすカンッ!という高らかな音、手拍子、振りの動き。
それが完全に揃った瞬間の一体感は、なんともいえずゾクゾクとした気持ちにさせてくれます!
郡上おどりは、もともとお盆のご先祖供養のために始まったお祭り。
ですが、輪の中の人たちがみんな無心になって踊る瞬間は、まるで精霊が乗り移ったかのよう…。
日常の中ではなかなか感じることのない、不思議で神秘的な感覚を味わえます。

- YouTubeで郡上おどりを検索すると、徹夜おどりの様子や振り付けなどの動画も出てくるので、軽い予習をしておくのもおすすめです!
22:00 涼しい川辺でひとやすみ

たくさん踊って疲れてきたら、休憩しましょう。
郡上おどりのいいところは、美しい川が町の中に流れていて、その近くで涼しい風を浴びながら
のんびりと休憩してクールダウンできるところなんです!
おどりそのものはもちろん楽しいけれど…
この、夜の川辺でゆらめく灯りを眺めながら、くつろぐ時間が一番好き…という郡上おどりファンもけっこう多いんだとか。

おすすめは、小駄良川にかかる清水橋のたもとにある、お店が立ち並ぶ横丁のようなスペース。

スパイスカレーが味わえる「nora」、世界中のワインを楽しめる「WIneBox tempo」、美味しいコーヒーやクラフトビールが味わえるカフェ「かわべのコーヒー酒場」のほか、天然氷を使った黄金蜜のかき氷を売るお店など、たくさんの飲食店が軒を連ねたオープンスペースがあります。

ぼんやりと明かりが灯る空間で、川を眺めながらゆっくりと休むことができますよ。
テラス席に座ってくつろいでいると…爽やかな水音とともに、川上から涼しい風が吹き抜けて、まるで天然クーラーの中にいるかのよう!

さっきまでの賑やかで熱い空間とは対照的。
このHOTな世界とCOOLな世界のギャップが、郡上おどりのたまらないところです。
サウナでいうと「ととのった」…日常の中の悩みや疲れをキレイに洗い流してくれるかのような、すっきりとした気持ちになれます!
■清水橋

- 清水橋の近くには、「名水百選」の第1号に選定された「宗祇水」もあります!提灯でライトアップされていて、とっても素敵なフォトスポット。ぜひ立ち寄ってみてください♪
Q. 郡上おどりのトイレ事情は?
初心者の方が気になることのひとつが、お手洗いについてだと思います。
郡上の町は、ふだんから観光地ということもあって、町中には数多くの公共お手洗いがあるため、困ることはそんなに多くありません。
広くて個室の数が多いので、急いでいる時に確実なのは、シャトルバスの発着所でもある「城下町プラザ」のお手洗いです。
そのほかにも、飲食店などの横にはお手洗いが設置されていることがほとんどですので、利用した際にはこまめに用を済ませましょう。
おどりの最中はたくさん汗をかきます。
「お手洗いが心配だから…」と我慢して熱中症や体調不良にならないように、トイレの場所を確認しておきましょう。
先述した広いお手洗いのある「城下町プラザ」付近には、自動販売機も充実しています。
しっかり水分補給をして、おどりを楽しんでくださいね!

- 稀にトイレットペーパーが切れていることもあるので、水に流せるティッシュを持って入るのが安心です!
23:30 ふたたび踊りの輪へ…

川辺ですっかり癒されて涼んだら、再びおどりの輪の中に加わりましょう!
夜もすっかり更けてきて、日付が変わる頃には、おどりの熱はさらにヒートアップしていきます。
この先は、熱い踊り→涼しい川辺で休憩をくりかえしながら、行けるところまで楽しんじゃいましょう!!
徹夜おどり期間の郡上の町は、まさに「眠らない町」。

大人も子供も、まるで時間を忘れたかのように楽しんでいます。
もちろん、飲食店や屋台も朝まで営業しているところが多いので、お腹が空いても安心です。

駐車場へ戻るシャトルバスは、おどりが終了する朝5時の30分後まで、しっかりと運行されていますので安心してください。
限界まで楽しんで夜明けを迎えるもよし、夢のような世界の余韻を胸にちょうどいいところで帰路につくもよし。
疲れたら自分のペースでいつでも帰ることができるので、安心して楽しめます。

- より徹夜おどりを楽しむためには、荷物を少なくするのもコツ!スマホやお財布、タオルをななめがけの小さなバッグに入れると便利です。
Q.郡上おどりの下駄は当日手に入る?

郡上おどりに初めて参加した時、私は思いました。
「あの人たちみたいに、木の下駄を履いて、カンッ!カカッ!と高らかな音を鳴らして踊りたい…!」と。
郡上おどりは、足で地面を蹴る音で楽器のようにリズムを取る振りが多く、
地元の方やおどり好きの方は、みんな郡上おどりのための「マイ下駄」を持っているんです。
私自身、1年目は普通のスニーカーで参加したのですが、翌年からはどうしても下駄を履いて踊りたくなって、マイ下駄を買っちゃいました。
そしてこの下駄、なんと徹夜おどり当日でも、買うことが可能です!

おすすめは、おどり会場からほど近い「郡上木履(ぐじょうもくり)」さん。

時間帯によっては混雑して待ち時間が発生するものの、当日にその場でサイズを合わせて木の下駄を購入することが可能です。
こちらの下駄は、地元の山から切り出した木材を使っていて、オリジナルで作られたさまざまな色・柄の鼻緒があります。

さらりとしたヒノキの白木は、夏場の裸足にとても心地よく、鼻緒の柄もとってもおしゃれ!
郡上の思い出として、自分へのお土産や、同行の家族・友達へのプレゼントにするにはぴったりです。
木下駄を履くと、おどりだけではなく、歩くだけでカランコロンと涼しげな音が鳴るのが最高なんですよね。
■郡上木履(ぐじょうもくり)

- 履き心地が良くて見た目もおしゃれなので、私はおどり以外の普段の生活でもたまに履いて出掛けています!
郡上おどりでしかできない、一生モノの夏の思い出を作ろう!

いかがだったでしょうか?
今回は、初めて郡上の徹夜おどりに行く方に向けて、役立つスケジュール例や、駐車場・お手洗いなどの現地情報をまとめてみました。
ぜひ参考にしてみてくださいね。

2025年の徹夜おどりは終わったばかりですが、すでに来年が待ち切れません!
また、徹夜おどりは終わったあとも、9月の頭まで数日に1度、夜のおどりが行われています。
詳しい日程などは、郡上市観光連盟のwebサイトをご覧ください。

下駄のリズムと熱気、清流の水音と天然クーラーの風、眠らない町にぼんやり光る提灯の灯り…
熱いのに涼しく、激しいのに心がほどける、郡上の徹夜おどり。
きっと、あなたの夏の、一生忘れられない思い出になることは間違いありません。
(ハマりすぎて、私みたいに毎年通っちゃったりして…)
あなたもぜひ、次の夏の計画、立ててみてくださいね。
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