避暑を求めて岐阜・秘境の旅。北アルプスと清流に癒やされる、夏の涼スポット4選
- 土庄雄平

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今回は、奥飛騨の秘湯の宿「槍見館」、マイナスイオンと緑に癒される「宇津江四十八滝」、気軽に高山体験を楽しめる「西穂丸山」、そして廃線を活用した人気アクティビティ「Gattan Go!!」まで、夏に訪れたい“岐阜の避暑旅”をご紹介します。

北アルプスを望む秘湯の宿「奥飛騨温泉郷 槍見館」
北アルプスの山々に囲まれた奥飛騨温泉郷。その中でも「槍見館」は、奥飛騨温泉郷で2番目に古い歴史を持つ老舗旅館です。もともとは小さな湯治場として始まり、古民家移築やリニューアルを経て、“奥飛騨を代表する秘湯の宿”として多くの旅人に愛されてきました。
宿を代表するのが、渓流沿いに設けられた混浴露天風呂「槍見の湯」。川のせせらぎを聞きながら湯に浸かる時間は格別で、条件が良ければ遠くに槍ヶ岳を望めることもあります。無料の湯浴み着が用意されているほか、早朝には女性専用時間も設けられているため、混浴が初めての方でも安心です。
さらに宿泊者限定で利用できる貸切露天風呂も魅力。「ほたるの湯」「渓流の湯」「播隆の湯」「森の湯」と、それぞれ趣が異なる4つのお風呂を無料で楽しめます。北アルプスから流れ込む涼やかな風に包まれながらの外気浴は、まさに夏の贅沢。夕方になると気温もぐっと下がり、山あいの秘境らしい静けさを味わえます。
囲炉裏を囲んでいただく料理もまた、この宿ならでは。山菜や川魚、飛騨牛など、飛騨の山と川の恵みが並び、どこか昔の日本へ帰ってきたような感覚になります。涼しい空気の中、なんだか懐かしい気持ちでゆっくりと過ごす時間そのものが、この宿の一番の魅力かもしれません。
清流と原生林に癒やされる「宇津江四十八滝」
飛騨高山の市街地から車で約30分。山深い渓谷に広がる「宇津江四十八滝」は、大小さまざまな滝が連続する飛騨屈指の避暑スポットです。遊歩道が整備されており、往復2km弱・約1時間ほどの渓谷ハイキングを気軽に楽しめます。
名前から48の滝を想像しますが、実際には主に13の滝で構成されています。それでも、渓谷の中へ足を踏み入れると、次々と現れる滝の風景に思わず足が止まります。なかでも落差19mを誇る「王滝」は圧巻。豪快に流れ落ちる水音が森に響き渡り、真夏でもひんやりとした空気に包まれます。
一方で、「布晒滝(ぬのさらしだき)」のように優美な滝も魅力です。絹を広げたように水が岩肌を流れ落ちる姿は、どこか幻想的。滝ごとに表情が異なるため、歩くたびに景色が変わっていく面白さがあります。
さらに魅力なのが、周囲を包む原生林。巨木が立ち並ぶ森には涼しい風が吹き抜け、川のせせらぎと鳥の声だけが静かに響きます。真夏でも体感温度はかなり低く、まるで天然のクーラーの中を歩いているよう。飛騨の自然へどっぷり浸かれる、癒やしの渓谷です。
ハイキング後は、近くの「創作料理 八光苑」へ立ち寄るのもおすすめ。飛騨の山中で育てられた「飛騨とらふぐ」を使ったランチが人気で、趣ある古民家空間の中、ゆったり食事を楽しめます。空いていれば店主さんが飛騨とらふぐの養殖所を案内してくださることも。
北アルプスを気軽に満喫。「西穂丸山」で天空の絶景体験
「本格的なアルプス登山はハードルが高そう…」という方におすすめしたいのが、西穂高岳へ続く稜線上にある「西穂丸山(にしほまるやま、標高2,452m)」です。
新穂高ロープウェイを利用すれば、標高2,156mの西穂高口駅まで一気にアクセス可能。ロープウェイを降りた瞬間から、ひんやりとした高山の空気に包まれます。夏でも涼しく、街とはまるで別世界。展望台からは槍ヶ岳や穂高連峰を望むことができ、乗るだけでも十分価値があります。
登山道は比較的歩きやすく、静かな樹林帯を抜けていくコース。標高2,000mを超えるとは思えないほど穏やかな森歩きが続き、木陰の中を吹き抜ける風が心地よく感じられます。
約1時間10分ほどで西穂山荘へ到着。ここから森林限界を抜けると、一気に北アルプスらしい景色が広がります。ハイマツ帯と岩稜、遠くまで連なる山並み。振り返れば笠ヶ岳(かさがたけ)や焼岳(やけだけ)も見渡せ、標高を上げてきた実感が湧いてきます。
さらに約20分歩けば、「西穂丸山」へ到着。遮るもののない稜線上には、まるで“天空のテラス”のような大パノラマが広がります。真夏でも爽やかな風が吹き抜け、眼下には新穂高温泉の谷が遥か下に。北アルプスの涼と絶景を、手軽に楽しめる名スポットです。
廃線を風を切って走る「レールマウンテンバイク Gattan Go!!」
飛騨市・神岡町で人気を集めているのが、廃線となった神岡鉄道を活用したアクティビティ「Gattan Go!!」。レールの上を専用マウンテンバイクで走る、全国的にも珍しい体験型スポットです。
かつて鉱山の町として栄えた神岡では、鉱石輸送のために神岡鉄道が走っていました。しかし時代の変化とともに廃線に。その線路を“観光資源”として再生したのが、このGattan Go!!です。
コースは「まちなかコース」と「渓谷コース」の2種類。どちらも飛騨らしい自然や鉄道遺構を楽しめますが、夏の避暑旅なら特におすすめなのが「渓谷コース」。森に囲まれた線路を走り抜け、すぐ横には清流が流れています。風を切って進む感覚がとにかく爽快で、真夏でも驚くほど涼しく感じられます。
一方の「まちなかコース」は、連続するトンネルが特徴。ひんやりとしたトンネルへ入るたび、一気にクールダウンできます。橋梁を渡ったり、暗闇の中を駆け抜けたりと、まるで探検気分。鉄道の歴史と飛騨の自然、その両方を体感できるのも魅力です。
“役目を終えた鉄道”が、今では多くの人を笑顔にする観光資源へ生まれ変わっている——そんなストーリーもまた、この場所ならではの面白さ。避暑とアクティビティを両方楽しみたい方にぴったりのスポットです。































