地元レポーター発!旅のコラム

飛騨古川・冬の観光モデルコース。散策・グルメスポット7選!森の恵みに生きる人々に出会う癒し旅へ

玉置 侑里子(たまゆり)
玉置 侑里子(たまゆり)
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名古屋から特急「ひだ」に揺られて約2時間40分。「高山の奥座敷」と称される飛騨古川は、周囲を山々に囲まれ、澄んだ空気が満ちる美しい町です。
今回は、雪深い冬だからこそ感じられる人の温かさと、森の恵みと共に生きる飛騨古川の文化を巡る旅をご紹介します。

飛騨古川の冬の魅力とは

飛騨古川の冬は、風情ある街並みが真っ白な雪で覆われ、静寂と美しさで包まれます。

春には桜、夏には緑が美しい町ですが、冬景色はまたロマンと旅情たっぷり!

忘れられない記憶に残る旅になること間違いなしです。


特に毎年1月15日に行われる「三寺(さんてら)まいり」は、江戸時代にルーツを遡る、飛騨古川の冬の風物詩。

良縁祈願を願って着物姿の女性が集まり、雪化粧をした町並みに蝋燭の灯りがともされます。その幻想的な風景は、訪れる人の心を深く癒やします。


今回は、そんな飛騨古川の魅力を堪能できるスポット7選をご紹介!

日帰り旅のモデルコースにもおすすめですよ。

①旅の始まりは飛騨古川駅から。「君の名は。」の景色

名古屋からは、JR特急ひだ号に乗って2時間40分。

「トンネルを抜けると、そこは雪国だった……」旅情を味わえる車窓からの雪景色が、旅気分を盛り上げます。

駅に降り立つと、そこは映画の舞台としても知られる場所。

飛騨古川駅は、深海誠監督の大ヒットアニメ映画『君の名は。』に登場する景色のモデルとして有名です。


駅の跨線橋から眺める線路の風景は、多くのファンが訪れる聖地。

雪でけぶる山の向こうに延々と続いていく線路が、なんとも美しい……。どこか「秒速5センチメートル」っぽさも感じる景色です。

旅のスタートに、映画の世界観に浸ってみてはいかがでしょうか。


飛騨古川の町並みは、コンパクトに見所がまとまっていて歩いて散策するのにぴったり!雪道の運転が不安な方でも、鉄道で訪れれば安心して満喫できます。

②白壁土蔵街と古刹を散策

駅から歩き出すと、城下町・飛騨古川を象徴する「白壁土蔵街」と「瀬戸川」の風景が広がります。


町の中を流れる美しい瀬戸川。

通常は鯉が泳いでいるのですが、ここは冷え込む飛騨地方!

11月下旬から4月上旬までは、越冬のために別の場所へ引っ越しをします。鯉のいない静かな川のせせらぎと、雪の白と調和するような黒い木造りと白壁の蔵もまた、この季節だけの風情です。


町には「本光寺」や「真宗寺」など、三寺まいりの舞台にもなる立派なお寺が点在しています。特に本光寺の本堂は飛騨地域最大の木造建築。

その存在感と木彫りの装飾は圧巻です!

③揺らぐ炎に癒やされる「三嶋和ろうそく店」

散策の途中で立ち寄りたいのが、江戸時代から230年以上続く老舗「三嶋和ろうそく店」。

NHK朝ドラ『さくら』の舞台にもなった名店です。


和ろうそくは、植物のハゼの実から抽出したロウを使い、職人さんによる手作業で年輪のように塗り重ねて作られます。

ススが発生しにくいのが特徴で、それはお寺などで金の仏像や仏具を汚さないという良さもあったのだとか。


タイミングが合えば、職人さんが目の前で作るところを見せてくれることも。


火をつけると、芯の中が空洞になっているため、風がなくても炎がパパパッと上下左右に揺らぎます。

予測がつかないその炎のゆらめきには、不思議なパワーが感じられる気がします。

その姿は仏様が喜んでいるようとも言われ、現在は瞑想やリラックスタイムに使う若い方も増えているのだとか!


赤白の鮮やかなデザインもとってもおしゃれ。箱入りのものも売られていて、お土産にもぴったりです。

私も冬になると家で愛用しているんですが、一般的なキャンドルと違い炎が踊るようにゆらめくので、癒し効果抜群です!


■三嶋和ろうそく店


住所:岐阜県飛騨市古川町壱之町3-12

アクセス:JR飛騨古川駅から徒歩約5分

営業時間:9:30~17:00(※12月〜3月は16:30まで)

定休日:水曜日、1月1日〜3日(※臨時休業あり)

HP:https://mishimacandle.jp/

(情報は変更になっていることがあります。詳しくはお店のHPなどで最新情報をご確認ください。)

手作りの和ろうそく店は全国にたった20数軒。中でもすべて手作りの工程を守り続けているのは、「三嶋和ろうそく店」だけなんだとか!

④森の循環を味わう「FabCafe Hida」

寒い外を散策して体が冷えてきたら、築100年以上の古民家を改装した「FabCafe Hida」へ。



ここは、デジタル工作マシンを備えた、ものづくりができるカフェ兼ゲストハウス。

飛騨地域は木工家具メーカーがとても多く、森と人とのつながりが深いんです。そんな文化を五感で味わえるのがこのお店。


クラフト体験は、いずれも飛騨の木を使ったお箸作り、スタンプ作り、その地酒と一緒に楽しめる升のカップにデザインをする体験など様々な種類があります。

店内には、木のカットや彫刻ができるレーザーカッターマシンというデジタル工作機があり、自分で持ち込んだデザインや、その場で描いた絵を読み取って、オリジナルの飛騨の木グッズを作ることができるんです。


そしてカフェでは、飛騨の森を味わうメニューがいろいろ!



「クロモジコーヒー」は、スタッフさんが飛騨の森で採取した香木「クロモジ」を使用したオリジナルコーヒー。

スパイシーで爽やかな香りが口いっぱいに広がります。


コーヒーの香ばしさと、クロモジのスッキリとした香りが鼻を抜けていきます。

コーヒーを飲んでいるのに、森の中で深呼吸しているような気持ちになれる!こんな体験は初めてです。


おすすめスイーツは、ひだカヌレ。地元の「牧成舎」の牛乳を使用。クロモジコーヒーとの相性も抜群です。


ランチメニューも提供されていて、特製ハヤシライスは超美味!

美しい水と冷涼な気候が育て上げた、濃厚な旨味と酸味が特徴の飛騨産トマトを使用し、仕上げにクロモジの葉をトッピング。飛騨の森の香りを感じる一皿です。


ちなみに、木工で出たおがくずは牧場の牛さんが作った堆肥に混ぜられ、その堆肥でトマトを栽培しているんだとか!

この一皿に、飛騨の森とその自然を愛する人の営みがぎゅっと詰まっているんです。

そんな背景を知ると、より一層愛おしい味がしますよね。



■FabCafe Hida


住所:岐阜県飛騨市古川町弐之町6-17

アクセス:JR飛騨古川駅から徒歩約5分

営業時間:11:00~16:00(L.O. 15:30)

定休日:水曜日(祝日の場合は営業、※最新の営業日は公式SNS等を確認)

HP:https://fabcafe.com/jp/hida/

(情報は変更になっていることがあります。詳しくはお店のHPなどで最新情報をご確認ください。)

2Fのゲストハウスへの宿泊もおすすめ!木のぬくもりに囲まれて、まるで飛騨古川に「暮らしているような」旅を楽しめますよ。

⑤薬草の知恵に触れる「ひだ森のめぐみ」

ここ飛騨市は、なんと森林が面積の9割以上を占める森林王国!

古くから、野山に生える薬草を生活に取り入れてきました。

「ひだ森のめぐみ」は、そんな飛騨ならではの薬草文化を、見て・知って・体験できる施設です。


お店の中は解説と共にたくさんの薬草が瓶や薬箱、棚に入って並べられており、ちょっとしたミュージアムのよう。

(千と千尋の神隠しに出てくるみたいな薬棚も圧巻!)


そんな空間の中で薬草を使った体験ワークショップを楽しめます。

薬草入浴剤づくりやコケ玉づくりなど、気軽に楽しめるプログラムがいろいろ用意されています。


中でもおすすめは、自分オリジナルの七味づくり体験!


飛騨産の薬草や野菜など、10種類以上のパウダーが用意されており、好きなものを選び、自分だけのオリジナル七味をブレンドできます。

色とりどりのスパイスたちを段々に並べていくのもとても楽しい。



旅の思い出に、オリジナル調味料を持ち帰ってみてはいかがでしょう。

体を温めてくれるものや、巡りをよくする効果のある薬草もあって、寒い冬におうち料理にプラスするのにぴったりなお土産が手に入ります!


■ひだ森のめぐみ

 

住所:岐阜県飛騨市古川町弐之町6-7

アクセス:JR飛騨古川駅から徒歩約7分

営業時間:10:00~16:00

定休日:年末年始

HP:https://www.city-hida.jp/yakusou/

(情報は変更になっていることがあります。詳しくはお店のHPなどで最新情報をご確認ください。)

さまざまな薬草がブレンドされたお茶の販売もされています。デトックス作用のあるお茶や、体の巡りをよくするお茶、体を温めるお茶など、まさに冬にぴったりなものばかり!

⑥地元の味を堪能「味処 古川」

いっぱい楽しんでお腹が空いたら、飛騨の匠の技を駆使した、町家造りのお食事処「味処 古川」で一休み。


ここでは懐かしい感じのする落ち着いた店内で、飛騨ならではの滋味深い料理を味わえます。


おすすめメニューその1は、飛騨と言えば外せない郷土料理。

飛騨地鶏のけいちゃんです!

希少な「飛騨地鶏」の身を味噌漬けにし、野菜と共に炒め合わせたジューシーなけいちゃんは、コリコリとした食感と濃い味噌だれがあとを引く一品。


おすすめその2は、飛騨牛の朴葉みそステーキ。

ホオノキの大きな葉の上に味噌と具材を乗せて火で焼き上げる朴葉味噌も、飛騨に来たら外せない絶品料理!

ぜいたくにも、サシの入ったジューシーな飛騨牛を朴葉の上の自家製こうじ味噌で焼き上げる、冬にぴったりのごちそうメニュー。

漂ってくる香ばしい朴葉の香りが、飛騨らしい旅情を一層かき立ててくれます。


■味処 古川


住所:岐阜県飛騨市古川町壱之町11-3

アクセス:JR飛騨古川駅から徒歩約7分

営業時間:11:00~14:00(夜は予約制)

定休日:不定休

HP:https://ajidokoro.jp/

(情報は変更になっていることがあります。詳しくはお店のHPなどで最新情報をご確認ください。)

定食には味噌をつけたふろふき大根や根菜たっぷりのお吸い物などもついていました。手作りのぬくもりがあふれていて、体も心もほっこりします♡

⑦世界一の酒蔵「渡辺酒造店」を探訪

旅の最後には、おいしい飛騨のお酒であったまり、最高のお土産を探しましょう!

明治3年創業、国の有形登録文化財にも登録されている老舗「渡辺酒造店」。


代表銘柄「蓬莱(ほうらい)」は、日本のみならず海外にもたくさんのファンがおり、世界中のコンクールで受賞を重ねる名酒です。



こちらの渡辺酒造店、歴史ある酒蔵でありながら、驚くようなユニークな醸造法でも知られています。

その名も「お笑いパワー発酵法」!

タンクのお酒に24時間「吉本新喜劇」を聞かせて発酵を促しているのだそう!


さらに「ありがとうパワー貯蔵」といって、タンクに「ありがとう」などの感謝の言葉を書き込み、言葉のパワーをお酒に伝えているんだとか。


日本酒の世界では昔から「杜氏の精神状態が味に出る」と信じられてきました。

お米を発酵させてお酒に変えるのは麹菌たちで、その菌たちはれっきとした生き物。そんなかけがえのない存在を大事にしようという心持ちが伝わってきます。


冬は仕込みの季節で、蔵の中には、凛とした空気とお酒の香りが満ちています。

世界に名を馳せる渡辺酒造店ですが、ここでしか出会えないようなレアな限定酒に出会えることも。

試飲をしながら、自分の好みに合った美味しいお酒を探せます。


味はもちろん、パッケージデザインもとても洗練されており、大切な人への贈り物にも喜ばれますよ。


■渡辺酒造店


住所:〒509-4234 岐阜県飛騨市古川町壱之町7−7

アクセス:JR飛騨古川駅から徒歩約6分

営業時間:9:00~16:00

定休日:不定休(年末年始休業)

HP:https://www.sake-hourai.co.jp/

(情報は変更になっていることがあります。詳しくはお店のHPなどで最新情報をご確認ください。)


国の登録有形文化財に指定された酒蔵の建物は、圧巻!酒蔵の中を見学できるツアーもおすすめです。

自然と共に暮らす人々と出会う旅へ


飛騨の美しい冬のめぐみを堪能する、飛騨古川の旅、いかがだったでしょうか。

旅を通じて感じられるのは、人々の温かさと、自然と共に生きる暮らしの豊かさです。


山から木を切り出して家具を作り、山の水でお酒や料理をつくり、薬草で体を整える。

飛騨の人々は、厳しい冬も自然の恵みに感謝し、暮らしを楽しんでいます。


そんな町並みを歩いていると、手作りの和ろうそくの炎みたいに、

自分の心の中にポッと温かい灯りがともるような感覚になってくる…。



深い山々に囲まれて、自然と共に暮らしている人たち。

そんな人たちの優しさと誠実さに、心も体もあったまる。

まるで、何度も帰りたくなる『心の故郷』のような場所です。


癒しやリラックス、土地の文化を味わうスローな旅を求めているあなた。

飛騨古川へ、ぜひ冬の旅行に出かけてみてくださいね。

四季折々美しい飛騨路ですが、実はその美しさの本領を発揮するのは冬!
映画のワンシーンのように心に残る旅が、冬の飛騨古川できっとできます!

この記事のレポーター

玉置 侑里子(たまゆり)
玉置 侑里子(たまゆり)
ZIP-FMナビゲーター、ラジオパーソナリティ、フリーライター。岐阜県岐阜市生まれ。自然の中で過ごすこととおいしいものを食べることが大好き!温泉ソムリエ、観光特産士2級。有名スポットから穴場まで、岐阜の風土"だからこそ"の魅力をたっぷりお伝えします!

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