地元レポーター発!旅のコラム

岐阜県・恵那岩村でレトロな着物で街歩き&体験プログラムを満喫!

各務ゆか
各務ゆか
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今回訪れたのは、「NEXT GIFU HERITAGE~岐阜未来遺産~」 に認定された歴史ある町・恵那岩村。八百年以上の歴史を誇る三万石の城下町であり、織田信長の叔母 「おつやの方」 が治めた「女城主の里」としても有名です。また、NHK朝ドラ 『半分、青い。』 や映画 『銀河鉄道の父』 のロケ地としても知られ、風情ある美しい町並みが魅力の場所!
現在、岩村では「NEXT GIFU HERITAGE〜岐阜未来遺産〜」の認定をきっかけに、観光客が楽しめるさまざまな体験プログラムが用意されています。
今回は、その中から 着物体験をはじめ伝統文化に触れる体験を楽しんできました!

恵那岩村とは? -歴史と文化が息づく城下町

  • 江戸時代から続く老舗と昭和風情の商店が軒を連ねる岩村城下町。
  • 岩村城跡。日本三大山城のひとつ。

恵那岩村は、かつて岩村城を中心に栄え、今でも江戸時代の面影を色濃く残す町並みが魅力的な場所です。日本で唯一の女城主として知られる 「おつやの方」 の存在が有名で、織田信長の叔母にあたり、戦国時代に岩村城を治めた人物。そのため、岩村は 「女城主の里」 とも呼ばれ、歴史好きにはたまらないスポットとなっています!


岩村町は岐阜県の南東端部に位置する恵那市の一部になります。アクセスは電車の場合は岐阜・名古屋方面からJRで恵那駅まで向かい、そこから明知鉄道に乗り換えて約30分。車では恵那インターチェンジから国道257号を経由して20分ほどの位置にあります。

  • 江戸城下町の館・勝川家

恵那岩村の城下町は、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、江戸時代から続く商家や明治、大正、昭和の様々な時代の建物が立ち並んでいます。

  • 日本伝統の壁塗りの様式「なまこ壁」が見られる。

特に、白壁と黒瓦の「なまこ壁」の建物が特徴的で、どこを切り取っても風情のある景色が広がっています。

「NEXT GIFU HERITAGE~岐阜未来遺産~」に認定された恵那岩村

「NEXT GIFU HERITAGE(ネクスト・ギフ・ヘリテージ)〜岐阜未来遺産〜」とは、岐阜県における持続可能な観光の先進的取り組みであり、世界から選ばれるデスティネーション(旅先)となることが期待できる地域・観光プラグラムを認定するものです。


この制度の第1号として、「恵那岩村の山城・城下町と農村景観めぐり」と、下呂市小坂町の「飛騨小坂~自然のめぐみを体験、滝めぐり、湯めぐり~」が認定されました。


それをきっかけとして恵那岩村では様々な体験プログラムが充実。今回は体験プログラムを中心に現地を訪れ恵那岩村の魅力に迫ってみました。

【体験①】アンティーク着物体験

  • ゲストハウスの「萬勝商店」の中も素敵。

恵那岩村でぜひ体験したいのが町並みにぴったりなアンティーク着物体験です!


体験できるのは「ゲストハウス萬勝商店」さん。200年程続いていたお店の名前を引き継いでできた素泊まり宿のゲストハウス。着付けをしてくれるのはそこを拠点に活動する「坂道倶楽部 女性部」の皆さまです。


▪️ゲストハウス萬勝商店

住所:岐阜県恵那市岩村263−1

電話:080−2525−5000

営業時間:10:00〜15:00

定休日:不定休

インスタ:@mankatsu.showten


アンティーク着物で城下町散策

【予約受付】受付中〜2025年8月31日 (4日前までに要予約)
【実施期間】実施中〜2025年8月31日
【対象】3歳〜大人 

【定員】1グループ2〜6人

【料金】大人1人8,000円〜

申し込みは AeruSTAY【坂道倶楽部女性部】アンティーク着物で城下町散策

※写真撮影は含まれません

着物は近隣の方々が提供してくださったものなのだそう。大正や昭和の初期のアンテイーク着物が中心で、現代の着物にはない独特の空気感と美しさを持つものばかりです。羽織と着物の柄合わせなど、お店の方と話しながら試すのがワクワクしました!

着付けをしてもらったらカメラを持って城下町へ向かいます。


江戸時代中期から末期にかけて岩村藩の財政難を支えた旧問屋の「木村邸」。その裏に回ったところにある「なまこ壁」などは特に絵になります。

江戸末期から台頭した商家「勝川家」も絶好の写真スポットです。ここで菅田将暉さんが出演している映画『銀河鉄道の父』も撮影されたそうです。まるで映画のワンシーンの中にいるようでした!

【体験②】城の歴史と共に歩んだ「岩村醸造」で角打ち体験

次に訪れたのは創業天明7年(1787年)。渡曾家が年貢として岩村城に納めていた米を使って造り酒屋を始めたのが起源言われる「岩村醸造」さん。店内にはかつて荷物運搬用に使われたトロッコの線路が残り、町屋造りのように長い店の奥に蔵があります。


▪️岩村醸造

住所:岐阜県恵那市岩村町342

電話:0575−43−2029

営業時間:9:00〜19:00

定休日:元日

インスタ:@iwamura_jozo


角打ちプラン「【岩村醸造】THE EXCLUSIVE KAKUUCHI:Short/Relax」

【予約受付】受付中〜2025年12月30日 (前日までに要予約)
【実施期間】実施中〜2025年12月31日
【対象】20歳以上 

【定員】1グループ1〜4人

【料金】大人1人3,000円〜

申し込み:AeruSTAY 【岩村醸造】THE EXCLUSIVE KAKUUCHI:Short

AeruSTAY【岩村醸造】THE EXCLUSIVE KAKUUCHI:Relax

角打ち体験は店の奥にある坪庭を眺められる座敷で。時間がある時は店主の渡會充晃さんが案内してくださるのが嬉しいポイント。

いただけるのはその時期おすすめの3種類の銘柄。代表銘柄の一つでもある「女城主」もラインナップ。その中でも特別純米酒と11月から3月くらいにしか出回らない無濾過の純米原酒も飲み比べることができました。名前も「女城主」とだけあって、どこかまろやかな味わいでした!

店舗内のトロッコレールを辿って奥に進むと約400年前に掘られた井戸があり、酒造りにおいて重要な水はこの木曽川水系の天然水を使って行われています。米は地元岐阜県産の酒造好適米「ひだのほまれ」を使い、まさにこの地でしか生まれないお酒を作っていらっしゃいます。


もう一つ敷地内には天正疎水(てんしょうそすい)と呼ばれる生活用水兼防火用水も流れているので必見です。

アルコールが飲めない方には「女城主 純米あま酒」がおすすめ。その名の通り、米と麹しか使われておらず、60%精米の米を使用して仕込んだお酒は、強烈な甘みが特徴的でありながら、後味は驚くほど軽やかです!

「甘酒ソフト」もほんのりお米の甘味があってクリーミー。食べ歩きグルメとしてもおすすめです!

【体験③】岩村モチーフを楽しむ「ゆめかわ切り絵」体験

恵那市在住の切り絵作家Shinoさんに教えていただける、ポップな岩村をモチーフにした「ゆめかわ切り絵」の体験もしてきました!NHKの朝ドラ『半分、青い。』のふくろう商店街が岩村で撮影されたことからイメージされた「ふくろう」や「岩村町獅子舞」などのモチーフがラインナップ。好きな絵柄を一つ選んで切り絵をしていきます。


▪️【atekier shinon】ゆめかわ切り絵でポップな岩村

【予約受付】受付中〜2025年11月23日 (7日前までに要予約)
【実施期間】2025年4月1日 〜2025年11月30日 の月・木・第4土曜(変更あり)
【対象】小学生〜大人 

【定員】1グループ2〜5人

【料金】大人1名4,000円〜

申し込み: AeruSTAY【atelier shinon】ゆめかわ切り絵でポップな岩村

和紙を使って行う色付け体験が素敵で、独特の濃淡のある色合いを光に透かすととても綺麗に浮かび上がります。部屋のインテリアにもぴったりな作品が出来上がりました。


こちらの体験は城下町の古民家や農村景観日本一に選ばれた富田地区にある茅ぶきの宿など、趣のある場所でさせていただけるのもおすすめできる点です。

【名物グルメ①】「かんから屋」のかんから餅

小腹が空いたら岩村名物「かんから餅」とうどんの店「かんから屋」さんへ。かんから餅は地元岩村町富田産の餅米を100%使用。注文が入るとその場でつきたてのお餅をひとくち大にふんわりと丸めて出してもらえるのでふわふわもちもちの食感。味はきなこ・ごま・あんこの3種類です。


▪️かんから屋

住所:岐阜県恵那市岩村町806−1

電話:0575−43−2068

営業時間:9:00〜16:00(なくなり次第終了)

定休日:水曜・第4木曜


NHKの朝ドラ『半分、青い。』の時もドラマの休憩場所として使われていた「かんから屋」。お店の雰囲気も趣があり店の中に入ると小上がりのこたつ席があるなどどこか懐かしさを感じます。

もう一つの一押しはうどん。細麺で若干平たく柔らかめです。地元の方がお昼に食べにきている姿も多く、地元の人に愛されているうどんは、揚げが入ったシンプルなしの田うどんのほか、餅入りうどんなどもあり、街歩きして減ったお腹をいっぱいにしてくれます。

【名物グルメ②】「松浦軒本店」のカステーラ

お土産を探したい場合、「松浦軒本店」さんがおすすめです。寛政8年(1796)創業で、江戸時代にポルトガルから日本に伝わったカステーラの味と製法を代々に渡って守り続けているお店です。


▪️松浦軒本店

住所:恵那市岩村町本町3-246

電話:0573-43-2541

営業時間: 8:30~19:30

定休日:無休

インスタ:@matsuuraken

地元養鶏場の卵をふんだんに使ったカステーラはふっくらしっとりでどこか懐かしい味。厚めに切ってオーブンで温めて食べたり、アイスクリームを添えて食べても美味です!


店頭には他にも羊羹やまんじゅうなど季節のお菓子が揃っています。

【名物グルメ③】「燻製工房 源」のスモークチーズ

最後にご紹介するのは「燻製工房 源」さんです。恵那岩村の澄んだ空気の山中にて選び抜いた食材を丁寧に風味と味わいにこだわって燻製されているお店。店内で燻製品をアテにクラフトビールなどを立ち飲みできるスタイルになっています。


▪️燻製工房 源

住所:恵那市岩村町800-1

営業時間: 11:00〜16:00

定休日:不定休

インスタ:@kunsei.gen


ぜひ食べてもらいたいのが、厳選したプロセスチーズを45℃~55℃の低温にて約8時間じっくりと燻煙したスモークチーズ。プレーン味は1本300円でその場でテイクアウトにもしてもらえます。注文してから目の前で軽く炙ってもらえ、温かいスモークチーズは格別な味わいです。しっとりと深みのある源さんの燻製品、ぜひ一度食べてみてください。


↓燻製作り体験にもチャレンジできます↓

AeruSTAY【燻製工房源gen】燻製作り体験

まとめ

今回、恵那岩村でレトロな着物を着て街歩き体験をし、本当に映画の世界に迷い込んだような気分になりました。岩村醸造での角打ち体験や、歴史ある建物の中での切り絵体験など、その場に行き、地元の方々と話しながら体験するスタイルだったので、岩村に対する思いや歴史についてより深く知ることができ、とても充実した時間を過ごしました。「NEXT GIFU HERITAGE〜岐阜未来遺産〜」に認定されたこの地域の歴史や文化を実際に体験しながら学べる機会が増えているので、ぜひ皆さんも一度訪れて、町歩きを楽しんでみてください!

この記事のレポーター

各務ゆか
各務ゆか
東京や名古屋の出版社に勤務後2014年に地元岐阜にUターン。ライターとして雑誌やWEBで執筆を行う。県内を思いつくままにドライブして地元情報を探すのが大好き。“岐阜ってこんなにすごい”を伝えるために日々奮闘中。

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