地元レポーター発!旅のコラム

雪見温泉とここだけの絶景が待つオフシーズン!冬の奥飛騨ならではの魅力と楽しみ方をご紹介

土庄雄平
土庄雄平
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日本屈指の温泉湧出量を誇っている奥飛騨温泉郷。北アルプスの山々に抱かれた秘境にあり、季節ごとに豊かな表情変化がを見せてくれます。中でも冬は一面の銀世界が広がり、他の季節では味わえない特別な体験が待っています。雪見温泉で心身ともに温まりながら、ここだけでしか見られない絶景を堪能してみませんか?今回は、冬の奥飛騨だからこそ味わえる楽しみ方と、その魅力を余すことなくご紹介します。

オフシーズンの冬こそひとり旅がしたい奥飛騨

冬の奥飛騨はオフシーズンで、人混みを避けたいひとり旅にはぴったりの場所です。アクセスは少し大変ですが、その分ゆったりとした時間を過ごすことができます。冬の奥飛騨では、雪に包まれた美しい自然の景色や、非日常を感じさせる雪見温泉が、心身を癒してくれます。


静寂の中でありのままの自然に触れ、普段とは違う自分と向き合うことができるでしょう。また、期間限定のライトアップイベントも開催され、幻想的な雪景色を楽しめるのも隠れた魅力になっています。

白銀の北アルプスに出会える新穂高ロープウェイ

奥飛騨の象徴とも言える観光名所「新穂高ロープウェイ」は、麓の新穂高温泉駅から標高2,156mの西穂高口駅まで、一年を通して運行しています。このロープウェイを利用すれば、通常は登山中級者以上でなければ足を踏み入れることができない冬の北アルプスに簡単にアクセスできます。雪山に抱かれて運行するロープウェイの車窓から眺める絶景は果てしなく美しいです。


ロープウェイを降りると、西穂高岳(にしほだかだけ、標高2,909m)や槍ヶ岳(やりがたけ、標高3,180m)、笠ヶ岳(かさがたけ、標高2,897m)など、北アルプスの雄大な峰々が迎えてくれます。鋭くそびえ立つ山々と雪が織りなす美しい景色は、この時期ならではの迫力があり、思わず息を呑んでしまうはず。

訪れるタイミングによっては、雪山の風物詩である霧氷(むひょう)に出会うことができます。霧氷とは、空気中の水分が過冷却状態で木々に凍りつく現象で、前日の湿度が高く、当日に気温が急激に下がることで形成されます。冬に咲く純白の桜のように木々を覆う霧氷は荘厳で、青空を背景にした霧氷の美しさは格別です。

冬にしか見られない特別な芸術作品を鑑賞

北アルプスの絶景と一緒に楽しみたいのが、特別な天然アート作品の鑑賞です。奥飛騨では12月から2月にかけて、さまざまな奥飛騨冬物語というライトアップイベントが開催され、幻想的な冬景色を満喫できます。中でもおすすめなのが「福地温泉 青だるライトアップ」です。


青だるとは、岩から滴る水が凍りつき、青い水の帯のように見える現象のことを指します。本来は山奥でしか見られない自然の産物ですが、福地温泉では沢の水を温泉街の木々に噴霧することで青だるを再現しています。不思議な造形は思わず見入ってしまうほどの美しさです。

また、奥飛騨ガーデンホテル焼岳(やけだけ)では、ホテル独自のライトアップイベント「雪ほたる」が開催されています。カラフルなライトが静寂に包まれた冬の森を彩り、情緒あふれる夜の散歩を楽しむことができます。年によってはかまくらが作られることもあり、雪や氷の造形をライトアップした幻想的な世界は必見です。

秘湯から貸切風呂まで!レベルの高い雪見風呂

平湯温泉、福地温泉、新平湯温泉、栃尾温泉、新穂高温泉の5つの温泉地からなる奥飛騨温泉郷は、国内有数の温泉地です。100を超える源泉を持ち、源泉かけ流しの温泉を存分に楽しめるほか、様々なロケーションで個性豊かな露天風呂を堪能できるのも魅力の一つです。


特におすすめなのが「深山荘」です。新穂高温泉の中で最大の岩造りの大露天風呂があり、広々とした湯船にはたっぷりの湯の花が浮かんでいます。硫黄の香りが心地よい単純泉で、さっぱりとした肌触りながら、秘湯らしい泉質の良さを実感できます。雪景色に囲まれ、清流の音に耳を傾けながら、一人ゆったりとお湯に浸かる時間は、まさに極上のひとときです。


奥飛騨温泉郷には貸切風呂が充実しているお宿が多く、中には日帰り利用が可能なお宿もあります。おすすめは新穂高温泉にある「麓庵 民宿たきざわ」です。2つある貸切露天風呂からは、錫杖岳(しゃくじょうだけ、標高2,168m)の迫力ある山容を望み、ドバドバ注がれる源泉かけ流しのお湯に浸かることができます。


空いていれば、館内の内風呂を案内していただけることも。窓の外に広がる白銀の景色を眺めながら、清潔に保たれた内湯でプライベートな入浴を楽しめるのも嬉しいです。

より温かさを感じる。冬の時期ならではの宿泊体験

非日常を満喫できる冬の奥飛騨。一泊してゆっくり過ごすのがおすすめです。一人旅にぴったりなのが、「民宿 富久(とく)の湯」です。この宿は、奥飛騨の中でもややマイナーな栃尾(とちお)温泉に位置しています。なんと1名でも予約でき、1泊2食付きで7,920円というリーズナブルな通年同一料金で宿泊することができます。


内湯はシンプルながらも広々としており、お湯がたっぷりオーバーフローしています。無色透明のさっぱりとしたお湯は、身体を芯から温め、効能をしっかり感じられます。夕食もボリューム満点で、トロトロの茶碗蒸しや絶妙な味付けの佃煮、飛騨そばなど、美味しい手料理の数々に大満足です。

もう一つおすすめの宿は、平湯温泉にある「山荘 湯乃里」です。この宿は、飛騨高山を舞台にした京都アニメーションのTVアニメ『氷菓』に登場する宿のモデルになっており、隣接する平湯民族資料館や平湯の湯と一緒に聖地巡礼を楽しめるのも魅力です。


この宿の醍醐味は、ご主人が自ら作り上げたヒノキの内湯です。身体を芯から温めてくれる塩化物泉のお湯を堪能しながら、ヒノキの香りに包まれる入浴体験は格別です。女将さんが手がける料理も素晴らしく、飛騨牛の陶板焼きや岩魚の塩焼き、山菜のてんぷら、お刺身など、思わず頬が落ちる美味しさです。

日常を離れて内省の旅へ。冬の奥飛騨へ行こう

奥飛騨は積雪によりアクセスがやや難しく、厳しい冬のイメージを持たれがちですが、実は非日常を体験できる心洗われる旅を楽しむことができます。冬は、一年の終わりであると同時に新たな始まりの季節でもあります。今年はどんな一年だったのかを振り返り、新たなスタートを迎える前に、自分と向き合う旅をしてみてはいかがでしょうか。

この記事のレポーター

土庄雄平
土庄雄平
1993年生まれ、愛知県豊田市出身。会社員のかたわら、山岳自転車旅ライターとして活動する。飛騨地方の雪山が大好物。春は北アルプス麓の桜に見惚れ、夏は清流と瀑布に涼み、秋は霊峰白山の紅葉に抱かれる。

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